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村井和之/MURAI Kazuyuki
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テーラーメイドトラベル専門の旅行会社、株式会社コスモクラーツトラベル代表。細やかな気遣いと豊富な人脈や知識を必要とする、VIPのハンドリングに定評があり、日本、海外のVIPを多く顧客にもつ。みずからの旅の経験や視点、世界の人脈を駆使し、テレビ番組や雑誌の海外企画も担当している。


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僕が一押しのMade in Japan!

画像は、株式会社資生堂パーラーよりお借りしました。

先日、新宿伊勢丹4階に、資生堂パーラーがプロデュースするLE SALON JACQUES BORIEがオープンしました。内覧会にお招きいただいたので、ちょっとだけお邪魔してきたんですが、デパートの中にいるとは思えないとっても素敵な空間!店名にもなっているけど、ジャック・ボリーさんのサロンというだけあり、お料理もお菓子もとってもエレガントで、何よりも美味〜。やはりデパートでお買い物するときは、優雅な気分をキープしたいですもの。でも、デパートのレストラン街って、どのデパートも利権が絡んでるからか、だっさい店とかも混在してるから、どうしてもエレガントな気分って途切れちゃうじゃない。シンデレラのガラスの靴も最後に脱げちゃうって感じ。でも値段だけは立派。やっぱり、デパートでのお食事やお茶もエレガントにしたいなと思っていたので、伊勢丹さん、やるなあ!って感心しちゃいました。何より、ボリーさんが、生き生きしていたのがとても印象的でしたね。

ジャック・ボリーさん。いつも笑顔で、ポジティブ。キッチンの仲間が気持ちよく働けるためにも、まず、自分がポジティブな雰囲気を作るように心がけてるそうです※画像は、株式会社資生堂パーラーよりお借りしました。

以前、お仕事で、元資生堂ロオジエの名シェフ、ジャックボリーさんご一行をタイへアテンドする事がありました。それ以来、ボリーさんには、とてもかわいがっていただいておりますう〜。
ジャック・ボリーさんさんと言えば、フランスでは、日本で言うところの人間国宝的なMOF(Meilleur Ourvier de France 国家最優秀職人)を受賞している名シェフ。僕とボリーさんとの出会いは、今から12年くらい前かなあ。あのころ、僕は栃木に住んでいて、仕事で栃木と東京をいったりきたりする生活。さらに、料理の鉄人なんて番組があり、世はグルメブ〜ム!ちょっと東京生活をしたものだから、ミーハー心に火がついて、東京で有名なレストランを片っ端から食べ歩いてました。そうとうお金使ったなあ〜。今は、世界を食べ歩いていますが。この趣味は自分の糧となっております!
当時から今でも、ロオジエは、とっても有名で、予約が本当に難しいレストラン。予約の電話してるだけでも緊張したのを覚えてる〜。ロオジエの持つ『格』みたいなものを感じたんだと思う。実際に行ってみたら、ダイニングは活気あり、どのテーブルもお話が弾んで楽しそうだった。テーブルを担当するメートルが、皆スマートでおしゃべりが上手。ユーモアもあり、お料理がおいしいのはもちろん、楽しい時間がそこにあった。

店内の雰囲気は、素敵!たぶん、日本のマダムを虜にすることでしょうね。※画像は、株式会社資生堂パーラーよりお借りしました。

他のレストランも確かにおいしいし、素晴らしいんだけど、ロオジエとはちょっと違うの。日本って、海外のレストランと違ってシェフにばっかり注目するし、お皿の上の話しかしないでしょ。どうしてもフロアのサービススタッフに注目がいかないというか・・お客様と長い時間過ごすのはフロアの人たちじゃな〜い?その人たち、優等生な立ち振る舞いはできるんだけど、お客のハートをつかむのが今ひとつうまくない。結果、マニュアル意識しすぎなのか、画一的で面白くないの。アルバイトみたいな子がいる店も多いし。
その点、楽しかった〜どうもありがとう〜!って、遊ばせてもらったのだから当然だ!と高額なお金を払っても気分よかったのはロオジエだったなあ。
その食事で、はじめてボリーさんと出会ったというか、遠くに見たの。そのときボリーさんは、キッチンから出てきて、お客様の座っているソファーに一緒に座って、ワイングラス片手に、お客様と楽しそうにおしゃべりしてるの!もう、僕の店へようこそ!みたいな感じ。その風景を見た若造の僕は、「いつかボリーさんにあんな風にもてなしてもらえるような上客になりたい!」と思ったんですよね。僕の目標のひとつになったというか、こういう店に大切にされる人間にならなきゃと。
12年後、そんな僕が、ボリーさんと一緒に出張することになったんだけど、人生ってどうなるか分からないよね〜。さらに、そのアレンジをしているときに、自分の人生を変える小さい事件が起こったの。
ボリーさんには、片腕の同志みたいなビジネスパートナーというか、とってもキーパーソンの資生堂の尾形久兵衛参与という方がいるのだけど、ホテルグループの招待イベントだったので、このお二人の渡航用の航空券とかすべてホテル側が持つことになっていたの。外国のホテルグループだから、予算管理が厳しくて・・。ボリーさんはビジネスクラス。同行する尾形参与はエコノミークラスというアレンジにされちゃったの。後日、ボリーさんから僕の携帯に電話がかかってきて、「ムッシュ〜元気?ちょっとお茶飲みましょうよ〜」っていつもの陽気でポジティンブな感じでお茶のお誘いを受け、お茶をしたのです。そこはかとない話をしたあと、ボリーさんが真顔になって僕に言いいました。ボリーさんとのおつきあいの中で、あんな真剣な顔をみたのは、この1回きり。「ムッシュは、今の僕に興味があるんでしょ。それなら、尾形さんもビジネスクラスね。このディールは簡単、決して無理しなくていい。尾形さんもビジネスクラスにできないなら、このイベントはやめましょう。」と。ボリーさんは続けて「今の僕があるのは、資生堂と尾形さんのおかげね。その尾形さんにリスペクトできないなら、それはだめよ〜。」頭をとんかちでたたかれた感じ。ジャック・ボリーという天才が、自由に作品を作れる環境を与え、支え続けた資生堂、その環境が健全であるよう天才と企業の間に入り、何十年にも渡り調整を続けた尾形久兵衛氏。決してジャック・ボリー氏一人の才能だけではロオジエの名声は手に入らなかったのだ。もちろんボリー氏が大切にしたレストランスタッフたちの力も。
グローバルなんて言葉、み〜んな知らなかった昭和の時代に、日本企業、日本人、そしてフランス人が苦楽を共にした歴史が、ここ銀座にある。いろいろな意味で、僕の頭の中に衝撃が走った。この男たちのドラマの全貌を知りたい。そんな思いがわき上がり、僕はこのディールを成立させ、おそばにいさせていただき、この物語の全貌を知るべく「ビジネスクラスのチケットは僕が用意します。」と,つい言っちゃった〜。そんなこんなで、ボリーさん、尾形さんとタイのイベントに一緒に出かけていったのです。今では、尾形さんにも、いろいろとご指導いただく仲となり、思わぬ方向へ人生が動き始めております。僕も図々しいので、何でも相談させていただいちゃってるんですけど。真のゼネラリストって、こういう方のことを言うのでは?と思ってます。話は長くなっちゃっいましたが、MOFジャック・ボリーは、その彼自身が持つ才能と、資生堂、尾形久兵衛のマネジメント力のコラボレーションによって誕生したと言っても過言ではないと僕は思っています。言い換えれば、日本が支え、育てたフランス人天才料理人。僕は、これも世界に誇れるMade in Japan だと確信しております。


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