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村井和之/MURAI Kazuyuki
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テーラーメイドトラベル専門の旅行会社、株式会社コスモクラーツトラベル代表。細やかな気遣いと豊富な人脈や知識を必要とする、VIPのハンドリングに定評があり、日本、海外のVIPを多く顧客にもつ。みずからの旅の経験や視点、世界の人脈を駆使し、テレビ番組や雑誌の海外企画も担当している。


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維持することの難しさ。

モヨ島にあるアマンワナ。上質な静謐がここに

先週、1週間かけてバリ島の視察に出かけてきました。今年4月28日より、ガルーダインドネシア航空が、羽田便ーデンパサール便の運行を開始。羽田出発も深夜1時。仕事が終わってから旅立てるスケジュール。デンパサール発も15時30分と、お昼ご飯を食べてから空港へ向えるとても時間を有効活用できるフライトスケジュール。そして、日本から直行便で行ける数少ないリゾートディスティネーション。忙しいビジネスマンや、わずらわしい乗り継ぎを避けたいご家族連れなんかに、おすすめしたいリゾートトリップ先として、バリ島のトラベルプランを再構築すべく、視察に行った訳です。
僕がバリ島のトラベルをアレンジするときは、ジャワ島のジョグジャカルタとコンビネーションする場合が殆ど。ボルブドール遺跡やプランバナン寺院などの遺跡群見学して、観光地化されすぎていないのどかな農村の中にたたずむ「アマンジオ」での極上ステイ。特に、ボルブドール遺跡で迎える日の出は、本当に身も心も癒されます。そんなジョグジャカルタとバリ島でのリゾートステイをコンビする訳ですが、バリ島でのコンビネーション先を常にチェックしておかなくてはなりません。
バリ島は、あいかわらずのリゾート建設ラッシュ!1年来ないと、環境が大きく変わってしまっていることも。弊社のヤングハネムーナーたちがお世話になっている「THE BALE」。白亜の建築、階段状に並ぶヴィラからは、遠く海が見渡せる素敵なブティックリゾート。僕も個人的に大好きなリゾート。現在リノベーション中につき、クローズしているのですが、このホテルの道路を挟んだ対面に、新たなホテルが建設中!よりによって目の前!ヌサドゥア地区は、ヤシの木よりも高い建物を立ててはいけない決まりになっているので、思い切り景観を乱すわけではないと思うが、何が起こるか分からないインドネシア。完成するまで予測はつきません。完成後、周囲の環境チェックをしないと、お客様に提案することはできないかな・・・。さらに、スタッフの引き抜きや転職も多く、サービスクオリティが安定しないことも。前回はとてもよいサービスだったのに、今回は、かなり緩くなってるなあなんて。例えラグジュアリーリゾートであっても、アジアではそんなことが日常茶飯事なのです。
今回の視察では、バリ島の新たなコンビネーション先として、モヨ島にある「アマンワナ」をチェックに行きました。日本では、アマンリゾートのサービスクオリティの高さから、「アマンマジック」なんて言葉もあるアマンリゾート。リゾート界の老舗です。トラベルアレンジャーとしては、アマンに滞在中は、ちょと気が休まるというのが本音。本当に客にストレスを与えず、快適案ステイを保障してくれるから。ただ、フード面が今ひとつというアナウンスが欠かせないリゾートでもあります。サービスはアメージング!だけど、ごはんが値段の割に今イチなの・・このフード面の残念さのマイナスポイントがあっても、そのマイナスを払拭してしまうサービスがある!これが僕的な「アマンリゾート」のポジション。バリ島には、アマンダリ、アマヌサ、アマンキラの3つのリゾートがあります。それぞれ個性の異なるリゾートですが、さすがと思わせる安定感があります。開業時から勤務しているシニアスタッフが多いこともアマンリゾートの特徴。長きにわたり、世界のVIPをもてなしてきた優秀なスタッフたちの気遣いはレベルが違います。余談ですが、アマンリゾート、デザインがちょっとコンサバなので、ハネムーナーやラブラブカップル旅行に欠かせない非日常な「エロっぽさ」「セクシーさ」は足りないリゾートなので、成熟した大人たちや、ご家族連れの方にフィットするかなと僕は思っています。
そんなイメージを背景に、アマンワナには、それなりの期待感を持ってはるばる出かけた訳です。確かに、海はかなり綺麗!コーラルのコンディションもいいし、魚の種類も豊富。ダイビングもかなり満足!しかし、昆虫が遊びに来やすいテントタイプの客室、他のアマンよりもアクティビティも少なめ、街の喧噪を離れ、ジャングルと美しい海の狭間でのんびりしましょうというリゾートなのかな。でも、日本ーデンパサール、セスナ機に乗り、船に乗り換え、ここまで来る時間があれば、モルディブに到着してしまうなあ。綺麗な海みるなら、モルディブの方がいいかも・・・なんて雑念と戦いながら、このリゾートをどう活用し、トラベルプランの素材にできるかを三日間考えました。でも、どうしても障壁となってしまうのが「食事」。他のアマンリゾートは、お値段の割に、今ひとつ・・・でもサービスはいいから!というレベルでしたが、ここは今ひとつではなく、

一応、ホテルメイドの朝ご飯「ミーゴレン」。ウェービーな麺がインスタントを象徴

「学生食堂!??」というレベル。離島だからなのか、他に競合がないからなのか、サービスもかなりゆるめ。リゾートの近くに街もなく、他のレストランに食べにいくこともできない状態で、3日間、残念な食事をひたすら食べるというのは、こんなにきついものなのかということをつくづく実感しました。本当に義務のように黙々と食べるのはつらいんです。食べるもの限られちゃうし・・・。もう!ここはアマンじゃない!というのが僕の率直な感想。アマンリゾートは、私たちトラベルアレンジャーにとって、非常に大切な商品。だからこそ、改善していただけたらという想いを込めて、あえて今回は書かせていただきますね。特に「アマンワナ」は、高額なセスナ機代も必要だし、お食事が3食含まれるスタイルのリゾート。宿泊代もそれなりに高額。お客の期待値も高くなるのは必然。改めて、自分がステイしたことのないホテルには、お客を送らないというポリシーを貫いてきて本当によかったと思いました。もし、先にお客様が行っていたら、ちょっと問題が起きていたかも。ホテルセレクト、ホテルのルームアサイン、アクティビティアレンジなどのノウハウこそ私たちの要ですから、一番ベースのホテルセレクトをはずすなんて、トラベルアレンジャーとして致命傷なのです。
日本人のトラベラーたちから愛される「アマンリゾート」そのポジションを維持するためには、常に高い期待に応え続けなければならない。その期待値は年々高まっていると思います。今回は、アマンワナ集中攻撃!みたいな印象になってしまいしたが、それは、アマンリゾートのベースが、他のリゾートよりも高いからです。高いプライス、高いステータスを目指すなら、課題の難易度も上がるものです。それをクリアするマネジメントを、アマンリゾートは20年も続けているんです。そもそも前提条件が違うのです。アマンリゾートを持ってしても、長い年月、クオリティを維持することがいかに難しいかを物語っています。当然、もっと話にならないダメダメリゾートは山ほどある。雑誌に掲載されるリゾート記事なんて、取材タイアップしたリゾートばかり。いい写真ばかり並べて、いいことしか書いてないので、実際に行ったときには、超がっかりなんてこともあることも覚えておいてくださいね。がんばって!アマンワナ!


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